地面の液状化とは、地震などの強い地震動によって、砂地盤が液体状になる現象です。
地震によって地盤が揺されると、砂粒子同士の隙間に空気が入り込み、砂粒子がバラバラになります。すると、砂粒子の周りの水が砂粒子との間に働く力である粘着力よりも大きくなり、砂粒子が水に浮いた状態になります。この状態になると、地面は液体のように柔らかくなり、建物や橋などの重量を支えることができなくなります。
液状化は、地下水位が高いゆるく堆積した砂地盤で発生しやすいといわれています。具体的には、埋立地や干拓地、河川敷などの土地が該当します。
液状化が発生すると、以下の被害が発生する可能性があります。
- 建物の沈下や傾斜
- 道路や橋の陥没
- マンホールや埋設管の浮き上がり
- 噴砂（地中から水や砂が噴き出す現象）
日本では、1923年の関東大震災や1995年の阪神・淡路大震災、2011年の東日本大震災などで液状化による被害が発生しています。
液状化を防ぐためには、地盤の調査や液状化対策工事を行うことが重要です。
液状化対策工事には、以下のようなものがあります。
- 地盤改良工事：地盤の強度を高める工事
- 排水工事：地下水位を下げる工事
- 建物基礎の改良工事：建物が地盤の沈下や傾斜の影響を受けないようにする工事
液状化は、地震による被害の中でも特に深刻な被害をもたらす可能性があるため、液状化の危険性がある地域に住んでいる方は、液状化対策について知っておくことが大切です。
以前の状態へ整えることはできるのでしょうか？
はい、液状化した地盤を以前の状態に整えることは可能です。具体的には、以下の方法があります。
- 地盤改良工事：地盤の強度を高める工事です。地盤にセメントや砂利を混ぜ込む「柱状改良工事」や、地盤に鋼管や鋼矢板を打ち込む「鋼管杭工事」などがあります。
【土地】地盤改良工事費用は予算に必須？！ | 注文住宅のバーチャル展示場ならHOUPARK（ハウパーク）
- 排水工事：地下水位を下げる工事です。地下水位を下げることで、地盤の水分量を減らし、液状化のリスクを軽減することができます。
排水設備工事 | 館山市役所
- 建物基礎の改良工事：建物が地盤の沈下や傾斜の影響を受けないようにする工事です。建物の基礎をより深くしたり、地盤改良工事をしたりすることで、建物を保護することができます。
地盤改良工事とは？工法別のメリット・デメリットと費用 | ジャパンホームシールド｜住まいの安心研究所
これらの工事は、液状化の危険性がある地域の土地開発や、液状化被害を受けた土地の復旧に用いられています。
液状化した地盤を以前の状態に整えるためには、地盤の状況や被害の程度に応じて、適切な工事を選ぶことが重要です。また、工事を行う際には、専門の技術者による設計と施工が不可欠です。
今回の震災の復旧にも時間がかかりそうですね。
はい、今回の震災の復旧にも時間がかかりそうです。
今回の震災では、液状化による被害が広範囲にわたりました。液状化した地盤を復旧するためには、地盤改良工事や排水工事など、大規模な工事が必要となります。また、道路や橋の陥没や、マンホールや埋設管の浮き上がりなどの被害も多く、復旧には時間と費用がかかります。
さらに、今回の震災では、新型コロナウイルス感染症の拡大も懸念されています。感染症対策をしながらの復旧作業となるため、さらに復旧に時間がかかる可能性もあります。
具体的には、液状化による建物の沈下や傾斜の復旧には、建物の解体や基礎の改良などが必要となります。この作業には、専門の技術者や機械が必要となるため、時間と費用がかかります。また、道路や橋の陥没の復旧には、道路や橋の全面的な再構築が必要となる場合もあります。この作業も、時間と費用がかかります。
そのため、今回の震災の復旧には、数年から数十年程度かかると予想されています。
復旧作業が進む中で、被災者の方々が一日も早く安心して生活できるように、支援を続けていくことが重要です。
